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心に響く聖書の言葉


あなたの口に賛美を 詩篇40:1-3



40:1 私は切に【主】を待ち望んだ。主は私に耳を傾け助けを求める叫びを聞いてくださった。
40:2 滅びの穴から泥沼から主は私を引き上げてくださった。私の足を巌に立たせ私の歩みを確かにされた。
40:3 主はこの口に授けてくださった。新しい歌を私たちの神への賛美を。多くの者は見て恐れ【主】に信頼するだろう。


1.賛美を授けられる主

 あなたは神様に賛美をささげられているでしょうか?
詩篇40篇3節でダビデは、【主】が賛美を口に授けてくださったと告白しています。また、詩篇145篇では、「【主】は大いなる方。大いに賛美されるべき方。その偉大さは測り知ることもできません。」と記しました。

 口は目、耳と同様、神様が人間に備えられたものですから、本当によく出来た器官です。食物を噛み砕いて食べ、栄養を取る働きもありますが、聖書ではもっぱら「言葉を語る働き」について取り上げています。人は、喉の奥にある声帯という薄い膜を、息でふるわせて音を出します。その音を、舌と口全体をいろいろ動かすことによって言葉になるのです。普通に呼吸するときには声帯は邪魔をしないように隠れているのですから、神様が備えられた器官は本当に優れています。



 出エジプト記で、モーセが神様に召されてイスラエルの指導者に任命されたとき、モーセは自分はしゃべるのが苦手だから、その働きを断ろうとしました。しかしその時告げられた主のことばは特筆すべきものです。

4:11 【主】は彼に言われた。「人に口をつけたのはだれか。だれが口をきけなくし、耳をふさぎ、目を開け、また閉ざすのか。それは、わたし、【主】ではないか。
4:12 今、行け。わたしがあなたの口とともにあって、あなたが語るべきことを教える。」


 神様が口を備えてくださったのですから、神様のために口を用いることが本来の口の使用法です。神様のことばを語ること、主への賛美をすることは神様が私たちに口を備えられた理由であり、正しい口の利用方法なのです。

2.口での失敗

 私たちは、モーセが指導者としての働きを断った気持ちが分からない訳ではありません。なぜなら多くの人は口で失敗してしまうことが多いからです。軽率な言葉で人を傷つけたり、関係を悪くしてしまったり。

「今日のご飯はおいしいね」と褒めたつもりが、「いつもおいしいご飯でしょう!」と気分を害させたり、冗談で「そんなの関係ね〜」と笑わせるつもりで言ったのに、「関係あるわよ、ふざけないで!」と怒られます。心配してかけた言葉や相手のためと思って語った言葉が、おせっかいであったり、非難と受け取られることがあります。言葉とは本当に難しいものです。

ヤコブ3:2 私たちはみな、多くの点で失敗をするものです。もし、ことばで失敗をしない人がいたら、その人は、からだ全体もりっぱに制御できる完全な人です。

 イスラエルの民の失敗は、神様につぶやいたことでした。
出17:3 民はそこで水に渇いた。それで民はモーセに不平を言った。「いったい、なぜ私たちをエジプトから連れ上ったのか。私や子どもたちや家畜を、渇きで死なせるためか。」

 このつぶやきを繰り返したことが彼らの命取りとなりました。彼らの世代は約束のカナンの地へ入ることが叶いませんでした。

 不平不満の多い社会です。しかしそれらをつぶやいても解決にはなりません。つぶやくとき、それは神に罪を犯すことであり、神の栄光を曇らせ、周りの人を悪へ引きずり込むことになります。ですから次の御言葉を肝に銘じましょう。

ヤコブ3:9 私たちは、舌で、主であり父である方をほめたたえ、同じ舌で、神の似姿に造られた人間を呪います。
3:10 同じ口から賛美と呪いが出て来るのです。私の兄弟たち、そのようなことが、あってはなりません。


3.口での成功

 では、口で失敗せず、口で成功するにはどうしたらよいのでしょう?
旧約聖書では次のことが命じられていました。

ヨシュア1:8 このみおしえの書をあなたの口から離さず、昼も夜もそれを口ずさめ。そのうちに記されていることすべてを守り行うためである。そのとき、あなたは自分がすることで繁栄し、そのとき、あなたは栄えるからである。

 新約聖書では、使徒パウロが次のように命じています。

エペソ5:3 あなたがたの間では、聖徒にふさわしく、淫らな行いも、どんな汚れも、また貪りも、口にすることさえしてはいけません。
5:4 また、わいせつなことや、愚かなおしゃべり、下品な冗談もそうです。これらは、ふさわしくありません。むしろ、口にすべきは感謝のことばです。


 しかし、口にする言葉だけに気を取られるのではなく、根底にある問題を解決していくことが重要です。このことをイエス様が教えてくださいました。

マタイ15:18 しかし、口から出るものは心から出て来ます。それが人を汚すのです。
15:19 悪い考え、殺人、姦淫、淫らな行い、盗み、偽証、ののしりは、心から出て来るからです。


 したがって、あなたの心を正していくなら、悪い考えや悪い言葉は次第に無くなっていくはずです。あなたがキリストのことばを愛し、キリストと共に歩んでいくなら、そこに御霊の働きがあり、キリストに似た人となっていきます。キリストの愛と柔和を身に着けるなら、失敗を恐れずに語ることが出来ます。真理を知らない人からは誤解されたり、憎まれたりすることもあるでしょう。しかし人の顔を恐れずに語り続けることが出来るのです。

Uコリント3:18 私たちはみな、覆いを取り除かれた顔に、鏡のように主の栄光を映しつつ、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。

 あなたの口を通して、神様の栄光が現されますように!