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心に響く聖書の言葉


「賛美の心」1歴代誌16章23−25節



16:23 全地よ、【主】に歌え。日から日へと、御救いの良い知らせを告げよ。
16:24 主の栄光を国々の間で語り告げよ。その奇しいみわざを、あらゆる民の間で。
16:25 【主】は大いなる方、大いに賛美される方。すべての神々にまさって恐れられる方だ。


 私は教会で歌われる賛美が大好きです。聖歌(讃美歌)だけでなく、ゴスペル、ワーシップソングなど、聞いていて心が躍ります。それは讃美歌、ゴスペルの目的が神様への感謝をあらわし、神様の栄光を誉めたたえることだからです。

1.JSバッハ(ヨハン・セバスチャン・バッハ) (1685 〜 1750)
 音楽の父と称されるJSバッハは、多くの教会音楽を残しました。「アヴェ・マリア」「主よ、人の望みの喜びよ」「マタイ受難曲」等。また、私が集う教会で使われる聖歌集には彼の作品が15曲も入っています。


 バッハが9歳のとき、彼の母親は亡くなり、翌年、父親も亡くなりました。孤児となってから彼は修道院の聖歌隊で給費生として学びました。その後、オルガン奏者として教会で働き始めたのをきっかけに、彼は生涯音楽家として歩むことになりました。毎週の教会の礼拝で演奏するために曲を作り、日曜日ごとに新しい曲を発表した時期もありました。

 彼はルター派のクリスチャンでしたが、キリスト教の教派について語ることはなく、彼の願いは、どのようにして神の栄光を音楽によって表そうかと言うことしかなかったようです。彼は直筆の手紙に「神の栄光のために、整えられた教会音楽」と書いていたそうです。

2.聖歌隊

 聖書の中にも、オーケストラのような楽団が登場します。それは今から約三千年前のダビデ王の時代です。歴代誌にはダビデ王がエルサレムに契約の箱(神様の臨在の象徴)を運び入れるときに、大楽団を結成したことが記されています。

T歴代16:4〜5
それから、レビ人の中のある者たちを任命して【主】の箱の前で仕えさせ、イスラエルの神、【主】に向かってその御名を呼び、告白し、賛美するようにした。…彼らは琴や竪琴などの楽器を携え、アサフはシンバルを響かせた。

 また、ダビデ王は四千人を楽器の演奏者として任命しました。

T歴代23:5
「四千人は門衛となり、四千人は私が賛美するために作った楽器を手にして、【主】を賛美する者となりなさい。」

 当時の楽器はシンバル、十弦の琴、竪琴などでした。さらに288人の歌うたいがいて、彼らは訓練を受けた達人であったと記されています。(T歴代25:6〜7)
 彼らは毎日、楽器と歌によって神様を賛美しました。まさに大聖歌隊であり、その賛美は神様へのささげものだったのです。(ヘブル13:15)

3.賛美の理由

 なぜクリスチャンは賛美するのでしょうか?――その理由は単純です。喜びと感謝の気持ちでいっぱいだからです。

 新約聖書の使徒の働き3章に、生まれつき足の不自由な男がイエス・キリストの御名によって癒された記事があります。その男は「
躍り上がって立ち、歩き出した。そして、歩いたり飛び跳ねたりしながら、神を賛美しつつ二人と一緒に宮に入って行った。」と記されています。男はなぜ賛美したのでしょうか?…答えは単純です。喜びと感謝でいっぱいで神様を賛美せずにいられなかったのです。一度も歩いたことがなかったのに、神様の奇蹟によって歩けるようになった喜びと感謝。それを表すのは賛美しかなかったのです。

 クリスチャンが賛美する理由も同じです。神様を知らずに生きていたために、幾度も罪を犯し心が暗くなり、生きる意味を見いだせなくなっていたのに、イエス・キリストの福音を知り、自分が犯してきた罪が赦されること、神様に愛されていることを知る時に、喜びと感謝で賛美せずにはいられないのです。

 考えてみると、私たち日本人の多くは神について全く無知であったのではないでしょうか?宗教については知っていても神様がどんな御方なのかを全く知るすべもありませんでした。それどころか、神が本当におられるのか、おられないのかさえ分かりませんでした。そんな私たちに聖書は多くの証拠を挙げて教えています。「神は本当におられます。その神様はこの天地万物を創造し、私たち人間を造り、いのちを与えられているお方だ」と。

 そして神を無視して自分勝手に生きてきた人間は当然、地獄のさばきに落ちてしかるべきなのに、神はキリストによって人間に救われる唯一の道を残してくださったこと。それがイエス・キリストの十字架による贖いと復活による証明なのです。

 クリスチャンとは、このイエス・キリストの福音を信じて神様に立ち返り、罪赦された人たちのことを呼ぶのです。ですからクリスチャンは心から賛美するのです。神様の前に一つも誇ることのない私たちなのに罪赦されて、愛されて、おまけに天国に入るための永遠のいのちを与えられている――こんなにうれしい知らせ(福音)は他にはありません。だから賛美するのです。

 クリスチャンでない方は、バッハの曲やゴスペルを耳にするとき、ぜひこれらのことを思い出してください。イエス・キリストを信じるとき、あなたにも奇蹟が起こります。そしてあなたも感謝と賛美の人に変えられます。

 そしてクリスチャンの方は、ますます賛美をしようではありませんか!教会の礼拝で、クリスチャンの集まりで、一人の部屋で、心から神様に感謝と賛美をささげましょう。