心に響く聖書の言葉

一章 時を理解し終末に目を向けなさい 




1.騒がれている終末

 聖書は一貫して「世の終わりが来る」事を預言しています。そして世の終わりが近づけば近づくほど、生きるのが困難な時代になると預言しています。使徒パウロは次のように記しました。

Uテモテ3:1 終わりの日には困難な時代が来ることを、承知していなさい。

 そして、イエス・キリストは次のように言われました。

マタイ24:6 また、戦争や戦争のうわさを聞くことになりますが、気をつけて、うろたえないようにしなさい。そういうことは必ず起こりますが、まだ終わりではありません。
24:7 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、あちこちで飢饉と地震が起こります。
24:8 しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりなのです。


 イエス・キリストの預言によれば、世の終わりの前兆は、民族紛争、国家間の争い、飢饉と地震です。これらのことが現実問題として世界中で起こり始めています。また、世界はさまざまな問題を抱えており、世の終わり(終末)が騒がれています。

・過度の人工増加
 国連の世界人口予測2017年版によれば、地球の総人口は2030年には85億5100万人に達し、2055年には100億人を突破すると予想しています。食糧及び資源エネルギーが枯渇してしまうことは確実です。

・オゾン層の破壊
 オゾン層は、成層圏(地上20km以上)に広がった薄い層で、人体に有害な太陽の紫外線を吸収する作用があります。もしオゾン層が無けなれば地上の生物は生存することが出来ません。現在も人類が作り出したフロンなどのオゾン破壊物質により、オゾン層が破壊されており、危機的な状況は今後さらに広がっていきます。

・地球温暖化
 地球温暖化は私たちの生活に深刻な影響をもたらしています。日本でもこのところ豪雨や超大型台風による災害が毎年起こっており、被害は甚大であり、多くの尊い人命が失われています。これは地球温暖化による影響だと考えられており、今後、温暖化はさらに進んでいくことにより、異常気象が頻繁に起こり、農作物は不作となって食糧問題を引き起こし、災害は経済恐慌を招くでしょう。

・バイオハザード
 バイオハザードは有害な生物による危険性を指します。コロナウイルスが全世界に広がり、私たちはバイオハザードの恐ろしさを知ることになりました。今後、さらに強力な感染力と毒性を備えたウイルス、細菌が発生することは必至です。

・核兵器の強大化
 日本は唯一の被爆国であり、核爆弾の恐ろしさを身をもって知った国民ですから、核兵器廃絶を願います。しかし、世界では2019年1月時点で約14000発の核爆弾が保有されています。1980年代と比較するなら保有数は約六分の一に減っていますが、その破棄力は想像を絶します。原子爆弾の破壊力には限界がありますが、水素爆弾には上限がありません。現在所有、配備されている核爆弾の破壊力は広島長崎型の50〜100倍のものが多くあります。また、近年では細菌やウイルスを拡散させる生物兵器の開発が進められています。


・戦争への緊張
 冷戦が終わったと安心している状況ではなくなりました。国際状況は深刻さを深めています。中東問題や原油をめぐる経済混乱は解決してはいません。アメリカ、中国、北朝鮮等、国粋主義が強くなると他国との溝が深まり、紛争がいつ起こってもおかしくありません。


2.世の終わりについて学ぶことは神の御心

 世の終わりについての預言は、聖書中で大きな位置を占めています。神様は私たち人間に、将来起こることを知っておくようにと、聖書を通して啓示されました。その目的をイエス・キリストは「泥棒」のたとえを用いて教えられました。
マタイ24:43 次のことは知っておきなさい。泥棒が夜の何時に来るかを知っていたら、家の主人は目を覚ましているでしょうし、自分の家に穴を開けられることはないでしょう。

 将来起こることを知っていれば、それに備えることが出来るからです。神様の願いは、私たちが将来起こることを知って、あわてふためくことなく、備えることです。つまり、世界の最終ゴールを知った上で、自分に与えられた人生を無駄にすることなく、生きるためです。


そして、キリストを信じる人にとっては預言を学ぶことはとても幸いなことです。 

@困難な時代を忍耐を持って生きなさいと励まされます

ヤコブ5:7 ですから、兄弟たち。主が来られる時まで耐え忍びなさい。見なさい。農夫は大地の貴重な実りを、初めの雨や後の雨が降るまで耐え忍んで待っています。
5:8 あなたがたも耐え忍びなさい。心を強くしなさい。主が来られる時が近づいているからです。


Aイエス・キリストの福音を信じることは何物にも代えられないことだと分かります

Uテサロニケ1:7 苦しめられているあなたがたには、私たちとともに、報いとして安息を与えることです。このことは、主イエスが、燃える炎の中に、力ある御使いたちとともに天から現れるときに起こります。
1:8 主は、神を知らない人々や、私たちの主イエスの福音に従わない人々に罰を与えられます。
1:9 そのような者たちは、永遠の滅びという刑罰を受け、主の御前から、そして、その御力の栄光から退けられることになります。
1:10 その日に主イエスは来て、ご自分の聖徒たちの間であがめられ、信じたすべての者たちの間で感嘆の的となられます。そうです、あなたがたに対する私たちの証しを、あなたがたは信じたのです。


Bイエス・キリストが再び来られ、いつまでも共にいるという希望を持ちます

Tテサロニケ4:16 すなわち、号令と御使いのかしらの声と神のラッパの響きとともに、主ご自身が天から下って来られます。そしてまず、キリストにある死者がよみがえり、
4:17 それから、生き残っている私たちが、彼らと一緒に雲に包まれて引き上げられ、空中で主と会うのです。こうして私たちは、いつまでも主とともにいることになります。
4:18 ですから、これらのことばをもって互いに励まし合いなさい。


Cさばきと救いがあることを知るので、福音を宣べ伝える原動力となります。クリスチャンが伝道する最大の理由は、人々を地獄から救いたいという愛のゆえです。

ヘブル9:27 そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、
9:28 キリストも、多くの人の罪を負うために一度ご自分を献げ、二度目には、罪を負うためではなく、ご自分を待ち望んでいる人々の救いのために現れてくださいます。


D神様の報いがあることを知るので、清い生き方をしたいと願います
Tヨハネ3:3 キリストにこの望みを置いている者はみな、キリストが清い方であるように、自分を清くします。


 聖書に書かれてある将来の預言を学ぶことは、こんなに多くの祝福があります。世界情勢を見ていくとき、聖書に書かれている預言の通りに進んでいっていることをきっと理解していただけると思います。聖書の預言のことばに耳を傾けて、あなたも時のしるしを見分けてください。イエス・キリストは言われました。

マタイ16:3 朝には『朝焼けでどんよりしているから、今日は荒れ模様だ』と言います。空模様を見分けることを知っていながら、時のしるしを見分けることはできないのですか。

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